自分たちで楽しく安全に遊ぶためには、川について少し学びましょう。
川はアトラクションのように管理された場所ではありません。
管理されていない場所というのは自分たちの予想外の危険に出会うということでもあります。
ここで大切になってくることは、
予想外の危険に備えておくこと、事前にその危険を軽減させることです。
安全に楽しく遊ぶために事前に知っておくべき注意することとは?
●水難
→水の中は陸より助けることが難しくなります。流されたり、溺れたりしないように。
●転倒
→河原は整備された道路とは違います。足下に注意しましょう。
●日焼け
→水は光を乱反射します。水辺はより日焼けしやすくなるので日焼け止めを塗りましょう。
●脱水・熱中症
→長時間、たくさんの日光を浴びすぎると危険です。
●虫刺され
→たくさんの虫も遊んでおります。肌の露出は少なめに。
●適切な持ち物を持って行くこと
→準備が肝心です。
安心して遊ぶためには準備はしっかりとしましょう。
川に遊びに行くときはいつも通りの格好ではなく、水遊び用の準備をしてください。
自分だけは何事も起こらないから大丈夫など思わないようにしましょう。
川は外です。濡れても良いように、日焼け対策、虫刺され対策はしておきましょう。
いろいろと購入するのは大変ですが、水が関わるもので遊ぶときには持ってて良かったと思う日がやってくることが多いです。
◎ライフジャケット
【まずは正しく着用することを覚えます】
フィットしてるかどうかは肩口を引っ張って、しっかりくっついていればOKです。
緩いと水中で顔あたりまで上がってきて呼吸がしずらくなります。
1.身体の全面にはチャックかバックルがあるので締めます。
2.側面にサイズを絞れるベルトがあります。下のベルトから順に締めていきます。
↓続いて必要な物をご紹介しておきます。
◎速乾性の衣類
→濡れても寒くならない素材を着用しましょう。コットン製品は濡れると体温を奪っていくのでNGです。長袖がオススメ。日焼けや虫刺されからも肌を守ります。
◎タオル
→濡れた身体を拭くのに便利。
◎泳いでも脱げない靴
→ブカブカの靴は脱げます。つま先が出てると足のツメを剥がすことがあるのでつま先が隠れるタイプがいいです。
ちなみに靴底が薄すぎるタイプは歩いていて足の裏が痛いです。
その他にあれば便利な物をご紹介しておきます。
○帽子
→脱水や熱中症、日焼け防止のために頭も日光を遮りましょう。
○日焼け止め
→日焼けは重度になるとヤケドと同じです。焼けすぎに注意しましょう。
○ゴーグル
→川の中を見るならコレ。水中が見えたらもっと面白い!
○虫除けスプレー
→虫が苦手ならあると便利。
どんな場所に危険が潜んでいるのか少し考えてみましょう。
●河原
→不揃いの岩や石、木やゴミなどがたくさんあります。転んだり滑ったりしないように注意。
●川底
→川底には何があるのか分かりません。岩や木、瓶や缶など踏んだりして怪我しないようにしましょう。
●流れが速くなる場所
→強い流れに足をとられてしまうと流されてしまう危険性があります。
●急に深くなる場所
→足が届かなくなると流されてしまう危険性があります。
●中州
→急な豪雨やダムの放水などで増水してしまうと一気に川の水位が上がることがあります。
中州は水が増えるとなくなる場所です。
川遊びしているときの天候変化に注意しましょう。
これからたくさん雨が降る予報なら川遊びは控えましょう。
川の水位は変わりやすいです。
上流や支流から濁った水が流れ始めたら、急に水量が増えるサインです。
リバーサインという声が届かなくても使える手信号/笛での信号があります。
SOSサインだけでも覚えておくのはいかが?
◆笛での信号は短音1回が注意!、長音3回がSOSという意味になります。
ここからはリバーアクティビティにもう少し挑戦してみたい方へ。
川で何かを表すときの言葉は専門用語がとても多いです。
聞き慣れない言葉ばかりで難しいかもしれませんが、これから川でよく遊ぶことがある予定の方は是非知っておいてください。
◆ホワイトウォーター | 瀬の中でも白く波が立って激流となっている部分のこと |
◆本流 (メインストリーム、 メインカレント) |
川の中で一番流れが強いところ |
◆右岸(リバーライト) | 上流から見て右側のこと |
◆左岸(リバーレフト) | 上流から見て左側のこと |
◆ウェーブ | 流れが岩などの障害物に当たり流れ落ちることによって生じる波のこと |
◆瀬(せ) | 川の流れの中で急に流れが速くなり波が立っている区間のこと |
◆瀞場(とろば) | 川の流れが遅くなっている区間のこと |
◆エディ | 流れが岩などの障害物に当たり、その後ろ側(下流側)にできる流れがほとんど止まっている水面のこと |
◆ホール | 障害物を乗り越えた流れが小さな滝のような構造をもった状態。川底にぶつかり巻き返す「循環流」(リサーキュレーション又はハイドローリック)を下流側に伴う水面が窪んだ場所のこと |
◆アンダーカット | 岩の水面下が長い年月のうちに削られて、えぐれていること。 ※岩の下に吸い込まれることがあるので絶対に近寄らない。 |
◆ドロップ | 滝よりも落差の小さい落ち込み状の瀬のこと (落差が大きければ滝と言う) |
◆ストレーナー、シーブ | 流れてくる水は通すが、人やボートなどのは通さない岩や木などの隙間のある障害物のこと |
河川にも等級区分があります。ご紹介する区分はホワイトウォーターでの区分です。
等級区分は、一般に等級を「グレード(grade)」と呼び、区分は0から6まで。1区分の中にも−(マイナス)と+(プラス)があり、数字が大きくなるほど激しさを増します。
ちなみに吉野川の小歩危コースはグレード3に該当します。
※国土交通省が定める河川法の1級河川・2級河川という区分とは異なります。
■Grade 0 + | 流れが全くない靜水、もしくはそれと同じくらいの穏やかな状態。 |
■Grade 1 −,+ | 小さな規則的な波があるような瀬の状態。 障害物が出て来る。進路は明確、容易に通過判断が出来る。 |
■Grade 2 -,+ | 中くらい程度の規則的な波がある瀬の状態。 避けれる障害物。進路は明確、通過判断は難しくない。 |
■Grade 3 −,+ | 1〜3mくらいの不規則な波で白波だっている瀬の状態。 避けるのに技術を必要とする障害物が多い。 進路を決める際には岸辺からの調査が必要な場合もある。 |
■Grade 4 −,+ | 高く強い不規則な波や渦、危険な障害物が多い。安全な通行が困難。 進路を決める際には岸辺からの調査が必要。 素早いルート判断力と高度なレスキュー能力が要求される。 |
■Grade 5 −,+ | 非常に高く強い不規則な波や渦、大きな落差、危険な障害物が連続する。 通行には生命の危険がある。進路を決める際には岸辺からの詳細な調査や、 素早いルート判断力と高度なレスキュー能力が必要とされる。 |
■Grade 6 − | 人間の対応能力の限界を超えた、生命の危険なくしては降下不可能な状態。 |